カテゴリ: 高山植物シリーズ

すっかりご無沙汰しました。梅雨も明け厳しい暑さが続いています。夕方、野草の水遣りに精を出しています。
6月29~30日八王子市山岳連盟主催の「 東北応援夏山山行 」に参加しました。
目的地は宮城県栗駒山(1628m)。交通機関は八王子から大型バス2台総勢84名で行ってきました。
この地は、岩手宮城内陸地震、東日本大地震と二度の大震災にみまわれ、山肌は崩落により茶色く、橋も真ん中から落ち当時のままになっていました。泊ったホテルも被害を受け、副支配人は自衛隊のヘリコプターで救助されたそうです。
被災地は完全復興に未だ程遠い状況だそうです。少しでも復興にお役に立てばと思いホテルでお土産をたくさん買いました。早い復興を願うばかりです。
 
29日八王子発AM6:30→中尊寺13:30着 (バスに飽きるほど乗りました)
 
↓1  中尊寺の池で涼しげに咲くスイレン(睡蓮・スイレン科)
 
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↓2  毛越寺はあやめまつり(6月20~7月10)の期間中で池周辺のあやめ園には300種、3万株の花菖蒲が咲き誇り見頃でした。
 
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↓3  駐車場から500mほどにある 「世界谷地原生花園」。 生憎の雨でおまけにニッコウキスゲの最盛期は過ぎていました。1周30分ほど、ここから1200mの場所に第2湿原がありますが震災の影響で立ち入り禁止とか。ホテル17:30着
 
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30日84名の班編成があり私は最後の6班、班で行動します。
9:30分、いわかがみ平登山口へ(標高1113m) 9:45 登山開始、宮城県側の中央コースより栗駒山(1628m)山頂へ、岩手県側の須川コースを下り須川高原温泉に下山。撮影は歩きながらとなり、体力がいると思いました。久し振りに高山植物と再会しまた行きたくなりました。余談ですがレンズは18~200mm1本で撮影。
 
↓4  藤の花を逆さに立てたようなルピナス。ホテルの前で咲いていました。朝露に惹かれ撮りました。
 
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↓5  ベニサラサドウダン (紅更紗満天星・ツツジ科・落葉低木)
 
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↓6  葡萄のように鈴なりのベニサラサドウダン。花に縦縞の模様があり、枝からぶら下がるように花をつけます。
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↓7  ウラジロヨウラク (裏白瓔珞・ツツジ科)
 
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↓8  ハクサンチドリ (白山千鳥・ラン科) 花色に惹かれ、以前野草店で700円で購入し、育てましたが夏の暑さで根腐れし消滅しました。
 
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↓9  ノビネチドリ (延根千鳥・ラン科)
 
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↓ 10  後方は6班のメンバーの方々。前の方は何を見ているのでしょうか?
 
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↓ 11  ハイマツ (這松・マツ科) 高山帯に生え、雌雄同株の常緑低木。
名前の通り地面を這う樹形でこの木を見ると高山に来たのだといつも実感します。
花には雄花と雌花がありす。画像はネット検索した結果、雄花だと思います。
 
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↓ 12  綿毛のミネヤナギ (峰柳・ヤナギ科)別名ミヤマヤナギ。葉は黄葉するそうです。登山道で良く見かけました。
 
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↓ 13  高山帯で勇ましく横たわる古木。
 
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↓ 14  秋田、岩手、宮城の3県にまたがる 「昭和湖」。
昭和19年に栗駒山のガス爆発で出来た湖といわれています。7月上旬からたくさんの高山植物が咲き乱れるそうです。(近くにトイレ完備)
 
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↓ 15  湿地を好むイワイチヨウ (岩銀杏・リンドウ科) 花びらの縁がわずかに波打っているのが特徴です。
 
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↓ 16  ヒナザクラ (雛桜・サクラソウ科) 東北地方の高い山に分布するサクラソウの仲間、サクラソウより少々小形です。
 
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↓ 17  全草有毒のコバイケイソウ (小梅蕙草・ユリ科)
夏山でごく普通に見られる高山植物です。新芽時、山菜のオオバギボウシに似ているため間違って食べ、中毒事故が多いそうです。
背丈は1mほど、数年に一度大群落を作り、高山の雰囲気を楽しませてくれるコバイケイソウです。
 
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↓ 18  残雪に映えるコバイケイソウ。
 
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お付き合いありがとうございました。次回は撮りためた庭の花の予定です。
 

前回からの続きです。

↓1  コイワカガミ (小岩鏡・イワウメ科)  花の先が細かく切れ込み、葉は光沢があります。 光沢を鏡に例え小岩鏡となりました。
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↓2  ミヤマホツツジ (深山穂躑躅・ツツジ科) 枝先に直径2cmほどの白い花を3~8個つけ、花柱の先が上に曲がるのが特徴。
花びらが外側に反り返り、ピアスのよう~~♪    初めてカメラに収めた花です。
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↓3  モミジカラマツ (紅葉唐松・キンポウゲ科) 葉がモミジ似ているのでこの名があります。  湿った場所に生える多年草、草丈50cmほど。
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↓4  アカモノ (赤物・ツツジ科)  別名イワハゼ、実に細い毛が生えビックリ。  今まで毛がある果実は、見た事ないような気がします。
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↓5  ハリブキの実 (針蕗・ウコギ科) 全体に鋭い針状のトゲがあり、触るとチクリと痛みを感じます。 草丈1mほど。
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これより森吉山のお花達(27日)
朝から激しい風雨、中止になるかと思いましたが、現地のガイドさんと行く事に・・・
20分ほどゴンドラに乗り山頂駅へ、 楽チンコースが・・・ 雨具上下を着け、大切なカメラを濡らしてはならぬと、雨具の下にしっかり入れて出発。
登山道はゴロゴロした石が多く、滑ってスッテンコロリンにならぬよう、下ばかり見て歩きました。 そんな訳で花の写真はあまり撮れませんでした。  途中から雨も小降りとなりほっとしました。

↓6  ネバリノギラン (粘芒蘭・ユリ科) 花に触るとネバネバします。 地味な花なので見逃す事が多く、葉はショウジョウバカマの葉に似ています。草丈25cmほど。
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↓7  ノギラン (芒蘭・ユリ科) 花は粘らず、乾き気味の岩場や砂礫(されき)に生える多年草。
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↓8  ノギランの葉  こちらもショウジョウバカマの葉に似ています。草丈20cmほど。 ユリ科の植物には、ランでないのに 「ラン」 とつく名が多いそうです。 なるほど・・・
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↓9  クルマユリ (車百合・ユリ科) 鮮やか朱色は何処からでも目立ちます。 この花を見ると高山に来たーーと実感します\(^o^)/   花径は5cmほど。  
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↓  10  クルマユリの葉。  茎の回りに輪生するのでこの名があります。
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↓  11  キンコウカ (金光花・黄金花・ユリ科) 湿原や沼地、流れのそばに生え、草丈15~50cmほど、  秋田駒ヶ岳にも沢山ありました。
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↓  12  オオバタケシマラン (大葉竹縞蘭・ユリ科) 秋田駒ヶ岳のタケシマランより葉が大きいです。 
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↓  13  一服の清涼剤は、抱き返り渓谷の 「回顧(みかえり)の滝」  
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↑抱き返り渓谷は田沢湖付近にあり、遊歩道の脇に川が流れ、水の色がエメラルドグリーンでとても綺麗でした。  
回顧(みかえり)の滝の名の由来は、あまりの美しさに、何度も振り返ってしまうからだそうです。  落差30メートル、心地よい水しぶきを浴び「東北の旅3日間」を終えたところで閉じさせて頂きます。

最後まで東北の旅にお付き合い頂きありがとうございました。

高山植物の続編です。

↓1  アオノツザクラ (青の栂桜・ツツジ科) 代表的な高山植物の一つ、湿り気のある岩礫地に生える草丈10~20cmの常緑低木。
チングルマと一緒に生えていました。 スズランのような花が可愛いですね。
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↓2  ムシトリスミレ (虫取菫) スミレと名が付き花もスミレに似ていますね。 スミレの仲間ではなくタヌキモ科だったのです。 調べてビックリしました。 
食虫植物で、葉質は柔らかく内側に巻き、消化粘液を分泌し、葉に止まった小さな虫を消化します。 草丈5~15cmほど。 
花に気を取られ、まさか葉で虫を捕まえるとは思ってもいませんでした。ガイドさんに教わり初めて知りました。 そんな訳で葉にピントを合わせず、虫を捕らえた様子がボケて失敗しました。
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↓3  ヒナザクラ (雛桜・サクラソウ科) 東北地方の代表的な小形のサクラソウです。  残雪の消えた湿り気の多い場所で生え、草丈15cmほど。
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↓4  ウサギギク (兎菊・キク科)  葉が兎の耳に似ていることから名の由来とか。
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↓5  ミヤマリンドウ (深山竜胆・リンドウ科) 曇りで花が開かず一寸、日が射した隙に撮りました。
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↓6  ミヤマハンショウズル (深山半鐘蔓・キンポウゲ科) 針葉樹林の縁や、ハイマツの間に生える蔓植物。 花弁はガクの変わったもの。
この植物は野草店でもなく、今年北海道の花友さんより苗を送って頂き、お花が楽しみです。
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↓7 これから焼森へ(コマクサの群生地)
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↓8  エゾツツジ (蝦夷躑躅・ツツジ科)  花が終わっていました。初めてカメラに収めた花、うれしくてアップしました。
分布は北海道、東北地方に限られ、日本産のツツジで最も小さい種、草丈5~30cmほど。
草原や岩稜の頂などに生育する落葉低木の貴重種。
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↓9  コマクサ (駒草・ケシ科) 他の植物が育たない砂礫(されき)など、厳しい環境に生えています。 花盛りは過ぎていました。
隣はタカネスミレ、コマクサと棲み分けしながら生育しているそうです。
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↓  10  イワブクロ (岩袋・ゴマノハグサ科) 薄紫色の袋状の花をかためてつけます。花やガクには白い毛が密集しています。 
コマクサと同じ環境に生えていました。 絵筆で描いたような青い線が綺麗ですね。
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↓  11  ヤマソバ (山蕎麦・タデ科)  高山帯の砂礫に生え、草丈15~50cmの多年草。
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↓  12  ウメバチソウ (梅鉢草・ユキノシタ科) 山地の草原や湿地に生え、草丈20ほどで梅鉢の紋に似た花をつけます。
葉はハート形、ピンポン玉のような丸い小さな蕾が可愛らしいですね。
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次回は最終回です。お付き合い頂ければうれしいです。

東北の旅2日目・・・秋田駒ヶ岳は花の百名山とあり、どんなお花に出合えるのかわくわくしました。  お天気は曇り、写真を撮るには良い日和でした。

↓1  秋田駒ヶ岳八合目非難小屋  ここまでシャトルバスで狭い山道を上がってきました。(マイカー規制あり)
避難小屋の裏にトイレがあり、こちらでトイレを必ず済ませてから出発しなくてはなりません。何と順番を待つこと30分。
トイレはここ以外なく、4時間のハイキング中はできません。 汗が沢山出たので下山までは何とか持ちましたが、トイレを気にしながらの登山は大変です。
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↓2  ヤマブキショウマ (山吹升麻・バラ科) 駐車場の近くにあり、花は終わりに近いようです。 葉が山吹に似てますね、草丈1mほど。
前回紹介したトリアシショウウに似てますが、トリアシショウマはユキノシタ科です。 同じような花なのに科が違うとは以外でした。
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↓3  ハクサンシャジン (白山紗参・キキョウ科)  良く見かけるツリガネニンジンに似てますね。 高山になるとハクサンシャジンと呼ぶそうです。
案内には地元の専門ガイドさんが2人つきました。 お花の咲いている場所や、また植物の特徴なども知る事ができ良かったです。
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↓4  トウゲブキ (峠蕗・キク科) 葉はフキに似ています。別名エゾタカラコウ
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↓5  鳥が羽を広げたように見える雪渓  白い点々のように見えるのはチングルマ。 
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↓6  チングルマ (稚児車・バラ科の落葉低木) 雪渓近くにあっと驚くほど、沢山群生して咲いてました。
この花が好きで何度か野草店で購入し、育てましたが夏を乗り切れず枯れました。
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↓7  先頭は地元の専門ガイドさん。 この列の中で写真を撮るのは至難の業です。 説明も後の方まで伝わらず、休憩時に聞いたりしました。
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↓8  エゾシオガマ (蝦夷塩竈・ゴマノハグサ科)
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↓9  マルバシモツケ (丸葉下野・バラ科の落葉低木) 
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↓  10  ハクサンチドリ (白山千鳥・ラン科) 沢山咲いているかと期待していましたが、登山道沿いには4~5本、花が綺麗なのはこの画像のみでした。
名の由来はチドリ(千鳥)は花姿からだそうです。
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↓  11  タケシマランの実 (竹縞蘭・ラン科) 
ガイドさんが 「この場所しかありません」 と言ったので夢中でシャッターを切りました。可愛い実に気持ちが昂ぶり、草丈20cmほどなので屈んでパチリ・・・ズボンが濡れました。
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登山道沿いで一番多かった花はハクサンシャジン、行けども々ハクサンシャジンのブルーの色が続いています。 以前、夏に来ましたがこのような光景は初めてです。

次回も続きますのでお付き合いください。

白馬の旅、最終日とおみ駅からゴンドラで一気に標高1500mの雲上のアルプス平駅へ・・・青空と周りの山々の展望を期待したが生憎霧の中で何も見えませんでした。
広大な山野草園は山の緩やかな斜面に作られ、高山植物が多数、種類別に整然と植えられていました。栂池のように自然に自生した感じがなく少しがっかりしました。
足の便が良いので大勢の観光客で賑わっていました。山野草園はまだまだ拡大するらしく造成中でした。
↓ヤマルリトラノオ(山瑠璃虎の尾) ゴマノハグサ科
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↑群生は一見クガイソウと間違いそうです。
↓ヤマルリトラノオ   クガイソウより色が淡く優しそうな感じがします。
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↓グガイソウ(九階草) ゴマノハグサ科  最盛期は過ぎて色があせています。
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↓シコタンソウ(色丹草)ユキノシタ科
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↑根室海峡の色丹島で発見されたのでこの名があり、花びらに赤い模様があります。
↓ヤマブキショウマ(山吹升麻) バラ科
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↑ヤマブキの葉に似ているのでこの名があり、似たのでユキノシタ科のトリアシショウマ(鳥足升麻)があります。
↓シロバナコマクサ(白花駒草) ケシ科
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↓コマクサ
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↑高山植物の代表格で登山中でもなかなか見る事の出来ない花です。山野草園なので簡単に観賞できるのですね~
↑花全体の形が馬の顔に見えるのでこの名があります。
↓イワオトギリ(岩弟切) オトギリソウ科 多数のシベが目立ちます。
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↓タマガワホトトギス(玉川杜鵑) ユリ科 最盛期で沢山咲いていました。
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↓ノハナショウブ(野花菖蒲) アヤメ科
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↑垂れ下がった外花被片の基部は黄色で、ヒオウギアヤメやカキツバタのように縞模様はありません。栂池でヒオウギアヤメをアップしてありますので比較してください。少し解りずらいと思いますが・・・
↓ヤナギラン(柳蘭) アカバナ科
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↑ピンクの花に雫が一役買ってこの花を引き立てています。
ヤナギランの群生
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白馬の旅にお付き合い頂きありがとうございました。今回の旅では雷に悩まされ、怖い思いをしました。山の天気は変わりやすく、写真を撮るのに夢中にならず、身の安全のため早めに下山しなくてはと思いました。

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